小型軽量有線USBマウスのケーブルを着脱可能に改造する
動機
ノートパソコンにはトラックパッドが付いているが、長時間のカーソル操作のしやすさではマウスに軍配が上がる。 無線マウスは電池を内蔵しているので重いうえに、使っていないとすぐに省電力モードとなり、動かし始めの最初の数百ミリ秒ではあるが移動に遅れが発生してストレスが溜まるため、小型軽量の有線マウス を常時持ち歩いている。
ところが、このマウスはケーブルが細いため、カバンの中に入れておくと頻繁に断線する。Amazon で購入記録を調べたところ、前回の購入日が 2016-10-30 であり、この記事を書いている 2017-01-21 の数日前に断線したのだから、実質今回は3ヶ月持たなかったことになる。もちろんメーカー保証期間内であるため家電量販店などに持っていけば交換してくれるのだが、交換までに数日・数週間かかるので現実的ではない(再購入のほうが総合的なコストは低いように感じてしまう)。
この状況があまりにもストレスフルだったため、断線したケーブルを取り去って着脱可能となるように改造した。もちろん保証範囲外となるので、試される方は自己責任でお願いします。
端子の選定
Android 端末・カメラ などの充電端子として使われている USB Micro B メス コネクタをマウスにつければ、常時持ち歩いている USB ケーブルを用いてマウスを使用することが可能となる。 ただし、通常の Micro B メス コネクタは表面実装用であるため、手で配線をするのは困難である。よって秋月電子で販売されている ブレッドボード用マイクロBメスUSBコネクタDIP化キット を利用する。
マウスの解体
裏面にある QC と書かれたシールを破るとネジが現れる。このネジを外すとマウス本体のケースを上下に分離できる。
コネクタ取り付け位置の選定
今回はちょうど前方にコネクタを取り付けることができそうなスペースがあった。
周囲のプラスチックを切り落とし、コネクタの基盤も不要な部分は切り落としてその部位に嵌まるように加工する。
ケーブルの接続部分は太くなっていることが多いため、周囲をちょっと大きめに切り落としてケーブルとの干渉を防ぐ(このあたりは、いったん作ってみて、ケーブルと干渉した場合に微調整するという方針でよいだろう)。 クリック操作に支障が出ないように注意する。
ケーブルの取り外し・再結線
ハンダ吸い取り線を用いて USB ケーブルが基盤に接続されていた部位を切り離し、コネクタの基盤に再配線する。
USB は通常 4 線なのだが、USB Micro B は 5 線であり、そのうちの 4 番目の線は拡張用なので、導線は 1, 2, 3, 5 番のピンに接続することに注意。
ケースへの収納
ケースを閉じて、ケーブルを接続し、通常のマウスのように使えたら完成である。 コネクタがきちんとマウス自体に固定されるように、グルーガンや接着材などを使用してもよいかもしれない(ズボラなのである程度ガタガタでも私は許容してしまっている)。
結句
荒療治ではあるが、けっこう簡単にできる加工なので(所要時間2時間弱)オススメである。